こだわり

先月、頼まれて七五三の撮影をした。
いつも撮影した後は、自分で編集し写真集に仕上げている。もちろん、撮影した時の写真データはセレクトしてCDなどで一緒に渡すようにしている。
写真集はちゃんとした印刷屋で印刷し、製本しているのでしっかりした物。
今回、七五三の撮影を数件こなしたが、ただ綺麗に着飾った写真だけだとおもしろくないと思いから、普段のスナップ写真も入れたらどう?と提案し、七五三と普段のスナップと2回にわたって撮影した。
しかし、その内の1件からクレームを付けられてしまった。内容は写真集の七五三の着物写真のページの文字入れの件と、おじいちゃん・おばあちゃんに渡すセレクト写真をコラージュにした物に対してだった。
写真集は雰囲気を出すために英語の飾り文字を入れることがあるのだが、七五三の着物写真に英語の飾り文字は不似合いなため、文字入れはしなかった。しかし「文字を入れをしてほしかった」というのである。
その点については、すでに説明してあったはずなのに、「今更何を…」と思ったのだが、改めて「着物写真のページに、英語の飾り文字は合わないし…」と説明。一応その点については了解してもらったのだが、もう1つのコラージュ写真については、奥さんの両親が気に入らないという。
理由は「背景に写っている人が半分切れていたりするから」とのこと。さすがに、そんな理由でクレームを付けられるとは思いもしなかった。そもそも七五三シーズンの神社のお参りで人がいないなんてことはありえないし、こちらも周りには気を使って望遠レンズを使用し、背景に余計なものが写らないようにしていた。写っていたとしても、相当ボケているから、画面的に気になるようなレベルではないと考えていた。
結局、CDで渡してあったデータの中で好きな写真を一枚大きくプリントして、奥さんの両親へは渡してもらうことで納得してもらったのだが、孫の表情よりも背景に写っている方にこだわりを持つ人がいることが分かった。